これは、読むだけで大丈夫な回です。私が、いちばん最初に戸惑った言葉——「コミット」と「Git(ギット)」の話をします。
押していいのか、分からなかった
Claude Codeを使い始めて、画面の下に、毎回「コミット」というボタンがあるのに気づきました。
私は、ほとんど押しませんでした。意味が分からなかったからです。でも、毎回あるので、だんだん気になってきて、聞きました。
「これ、押した方がいいんですか?」
返ってきた答えは、こうでした。「押しても大丈夫だけど、押さなくてもいい」。実際には、私が押さなくても、AIのほうがコミットしてくれていたのです。分からないまま放っておいても、進んではいけました。でも、正体が分からないままなのは、やはり落ち着きませんでした。
コミットの、正体
あとから分かった正体を、やさしく書きます。
コミットとは、パソコンの中で「今日の、この状態」に名前を付けて、記録することです。アルバムに、写真を一枚、貼るのに似ています。何も消えません。何も、外には出ません。パソコンの中の出来事です。
そして——ここが、いちばん大事なところです。
「コミット」という言葉は、日本語だと「確定する」「後に引けない」のような、こわい響きがあります。でも、実態は逆でした。コミットは、戻せなくする操作ではなく、「戻れる場所を作る」操作なのです。
私には、一つの物差しがあります。「戻せるものは自動に、戻せないものは人間に」(この考え方は、あとの記事「自動を、どこまで任せるか」で詳しく書きます)。その物差しで言えば、コミットは、戻せる側を作る側にいます。むしろ、押さないでいるほうが、戻れる場所が増えない、という意味で、もったいないくらいです。
だから、いまの私は、こう答えられます。コミットは、押していい、と。
Gitと、GitHubの違い
正直に言うと、私は最初、「Git」も「GitHub」も、何なのか、まったく分かっていませんでした。分かったのは、途中からです。
いまは、こう整理しています。
- Git(ギット)……パソコンの中で、変更を記録していく仕組み。コミットは、このGitの働きです。Gitだけでも、昔の状態に戻れます。
- GitHub(ギットハブ)……その記録を、インターネット上の倉庫に置くこと。GitHub=バックアップだったんだ、と途中で腑に落ちました。パソコンが壊れても大丈夫なように、クラウドに控えを取っておく仕組みです。
Git=パソコンの中、GitHub=クラウドの上。この違いが分かってから、ずいぶん楽になりました。(GitHubの詳しい話は、スマホ・クラウドの記事へ。)
分からないまま、押さなくていい
最後に、一つだけ。
私は、あのとき「押した方がいいですか?」と、聞きました。分からないまま押すのではなく、聞いた。これで、よかったと思っています。
「その『コミット』って何ですか。何が起きて、何が起きませんか」——AIには、そう聞き返していいのです。これは、AIへの頼み方の記事と、同じ考え方です。
こわく見えた言葉も、正体が分かると、こわくなくなる。私にとって「コミット」は、その、いちばんいい例でした。
