AIは、不満を持たない——基準は、人が運ぶ

これは、読むだけで大丈夫な回です。ここ数回書いてきたアニメ動画づくりの、締めくくりの話——AIと私の、どちらが何をしていたのかを、AI本人に聞いてみた話です。

目次

聞いてみた

動画がアニメらしくなるまでに、私がしたことを並べると、こうなります。世の中の動画を自分の目で見て回る。「うちはまだ届いていない」と不満を言う。セリフに合わせてカットを割りたい、と注文する。口の動きも合わせたい、と注文する。

手を動かしたのは、ほとんどAIです。だからある日、ふと聞いてみました。「もし私がこれらのアイデアを出さなかったら、どうなっていたと思う?」

「紙芝居のまま、完成していました」

返ってきた答えは、こうでした。

「紙芝居のまま、完成していました。」

最初の版——板の上に文字と図が出て、声が乗るだけの動画——の時点で、AIは「内容は正しく伝わる、音もずれていない、要件は満たした」と判定するのだそうです。間違いがあれば直せる。でも、不満は、AIの側からは生まれない。「世間の水準に届いていない」という感覚は、世間の動画を自分の目で見て回っている側からしか生まれないから、と。

怖かったのは、その続き

答えには、続きがありました。こちらのほうが、私には効きました。

型の力の記事で書いたとおり、私たちは手順を「型」にして、2本目を58分で作れるところまで来ました。型は、作り方を固定して速く回す仕組みです。ということは——もし平べったい版のまま型にしていたら、その体制は、平べったい動画を48本、速く、正確に、量産する体制になっていた——と、AIは言うのです。

型は、良し悪しごと固定します。速さは、良いものも悪いものも、同じように運んでしまう。型に入れる前に「これで良いのか」と目を疑う仕事だけは、型の外にあるのでした。

分担が、見えた

このやり取りで、AIとの分担が、私の中ではっきりしました。

AIが得意なのは、注文を満たす方法を探すことです。「セリフごとに画面を切り替えたい」と言えば、アニメの文法を見つけてきます。私の仕事は、注文そのものを引き上げることでした。よその仕事を見る。比べる。悔しがる。「今のままでは駄目だ」と基準を動かす。それを言葉にして渡せば、あとはAIが追いつく方法を探してくれます。

実際、この動画づくりのあいだ、私はいろいろな動画を観て回っていました。手はAIに渡して空いたのに、目は忙しくなった。手を動かす仕事は渡せても、目を養う仕事は渡せない——それが、この一連の動画づくりで、いちばんはっきり分かったことでした。

読んでいて、詰まったときは

分からない言葉が出てきたら

AIの用語 早見表
意味だけでなく、いつごろ・どんな場面で出てきた言葉なのかも書いてあります。

図で見たいときは

最初から順に読むなら

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もっと細かい手順は

note の実践版
同じ内容を、費用・つまずき・実際の頼み文言まで入れて書き直したものです。

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この記事を書いた人

プログラミングのできない60代の初心者として、AIを仕事の相棒にするまでにやったことを、うまくいったこともつまずいたことも隠さず書いています。

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