AIに鍵を、見せずに渡す(環境変数という引き出し)

これは、Claude Codeで、サーバーへのアップロードや、WordPressへの自動投稿を任せたい人向けの話です。この記事は、少しだけ自分で手を動かします(といっても、2分の操作です)。

AIに、たとえば「この記事をホームページに下書きしておいて」と頼む。すると、その通りに動いてくれます。

この回は、1分のアニメにもしています。先に見ると、話の形がつかめます。

でも、そのためには一つ、越えなければならない壁があります。パスワード(鍵)です。

目次

鍵は、チャットにもファイルにも書かない

AIがサーバーやWordPressを触るには、その鍵が要ります。

鍵をかける記事では、鍵の入ったファイルをAIが読まないように守りました。今回はもう一歩進めて、そもそも鍵を、チャットにも、ふつうのファイルにも書かずに渡します。貼った瞬間、記録に残ってしまうからです。

では、どうやってAIに鍵を渡すのか。ここで「環境変数(かんきょうへんすう)」という仕組みを使います。

3つの置き場所

私は、鍵の置き場所を、3つに分けています。

  • 金庫(1Password)……すべての鍵の”本物”を、専用の金庫アプリにしまう。ここが正本です。
  • AIの引き出し(環境変数)……同じ鍵の”写し”を、パソコンの中だけにある引き出しに入れる。ここはチャットにもインターネットにも出ません。AIは、作業のときだけ、この引き出しから鍵を取り出して使います。
  • 書いてはいけない場所……チャット、ふつうのファイル、メール。ここに書いたら、その鍵は捨てて作り直します。

AIは、この引き出しの鍵の中身は見ません。「鍵があるか、何文字か」だけを確かめて、接続がうまくいくかを試します。テストが通れば、正しく渡せた証拠です。

引き出しに入れる(2分の操作)

引き出し(環境変数)への登録だけは、自分でやります。画面の通りに進めれば大丈夫です。

  • キーボードの Windowsキー を押して、「環境変数」と入力する
  • 出てきた「環境変数を編集」を開く
  • 上の段(自分の名前が付いた「ユーザー環境変数」)の「新規」を押す(下の段「システム環境変数」は触りません)
  • 変数名……AIが指定した名前を、そのまま正確に入力する(大文字・小文字・記号まで)
  • 変数値……金庫(1Password)から鍵をコピーして、貼り付ける
  • 開いている窓を、すべて「OK」で閉じる(右上の「×」で閉じると、保存されないことがあります。ここだけ注意)

最後に、AIに「登録した」と一言。AIが接続テストで答え合わせをしてくれます。

「合鍵」だから、安心

WordPressへの投稿には、「アプリケーションパスワード」という鍵を使います。これは、管理画面に入る”本鍵”とは別に、あとから発行できる「合鍵」です。

なぜ、わざわざ合鍵か。もし合鍵が漏れても、その合鍵を捨てて作り直すだけで済むからです。本鍵は無事のまま。管理画面全体が乗っ取られる心配がありません。

この合鍵は、WordPressの管理画面でもらいます。ユーザー → プロフィール → 一番下まで進み、名前(たとえば「claude-code」)を付けて「追加」。すると合鍵が画面に一度だけ表示されます。閉じると二度と見られないので、その場で①金庫(1Password)に保存 ②引き出し(環境変数)に登録、まで済ませます。

もう一つ、初心者がやりがちな注意を。鍵が合っているか不安でも、スクリーンショットで見せてはいけません(見せる必要もありません)。合っているかどうかは、AIの接続テストが答え合わせをしてくれます。

渡してしまえば、あとは一言

一度この引き出しに鍵を入れてしまえば、次からは、パソコンの操作はありません。

「この記事を下書きにして」「サーバーにアップして」——チャットで、そう言うだけです。鍵を見せることも、打ち込むこともなく、AIが動いてくれます。

面倒に見えるひと手間ですが、これは”安全に楽をする”ための手間でした。

読んでいて、詰まったときは

分からない言葉が出てきたら

AIの用語 早見表
意味だけでなく、いつごろ・どんな場面で出てきた言葉なのかも書いてあります。

図で見たいときは

最初から順に読むなら

はじめての方へ——AIと仕事をする、最初の一歩
連載54回を、読む順に案内しています。

もっと細かい手順は

note の実践版
同じ内容を、費用・つまずき・実際の頼み文言まで入れて書き直したものです。

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この記事を書いた人

プログラミングのできない60代の初心者として、AIを仕事の相棒にするまでにやったことを、うまくいったこともつまずいたことも隠さず書いています。

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