「自動」を、どこまで任せるか

これは、前の記事で「鍵」を掛けた、その上での話です。

AIは最初、操作のたびに「実行していいですか」と聞いてきます。

この回は、1分のアニメにもしています。先に見ると、話の形がつかめます。

丁寧なのですが、続くと疲れます。慣れてくると、これを少しずつ「自動」に切り替えたくなります。速さと安全の、交換です。だから、仕組みと線引きをセットで決めておきました。

目次

自動にする、3つの方法

  • その場で「常に許可」を選ぶ……確認のときに小さな窓が出て、「1回だけ許可/常に許可」という選択肢が並びます。ここで「常に許可」を選ぶと、その種類の操作は次から確認なしで通ります。選んだ内容は、前の記事の「許可」のリストに、自動で書き足されていきます。よく出る確認を、出るたびに潰していく。これがいちばん簡単で、数日で楽になります。
  • モードを切り替える……ファイルの編集を、まとめて自動にするモードがあります。切り替えは入力欄のそばにあります(キーボードなら Shift(シフト)と Tab(タブ)を一緒に押すと、順に切り替わります)。作業している間だけオンにする、という使い方でよい。
  • 文章で約束を書く……AIが毎回いちばん最初に読む、約束ごとのファイルに、「区切りのいいところで保存して」「削除の前は必ず確認して」と書いておく。これも立派な自動化です。このファイルについては、あとの記事でくわしく書きます。

決めた一線

自動化を進めるとき、判断の物差しは一つだけにしました。

戻せる操作は、自動に。戻せない操作は、人間に。

ここで「Git(ギット)」が出てきます。コミットの記事で書いたとおり、ファイルの変更履歴をぜんぶ残して、いつでも昔の状態に戻せる仕組みです。これも、AIに「Gitで管理して」と頼めば、整えてくれます。

ファイルの編集は、このGitがあれば、いつでも前に戻せます。だから自動でいい。

でも、削除・送信・公開・購入は、戻せません。どんなに慣れても、ここは人間が確認します。

段階で考える

自分がいまどの段階にいるか、を意識しておくと迷いません。低いほうから、こう並びます。

  • 何も自動にしない……全部聞いてくる。安全だが、遅い。
  • 読むだけ自動……ファイルを見るだけ。ほぼ安全。
  • 決まった操作だけ自動……編集や保存。想定外の書き換えが起きても、Gitで全部戻せる。だからこそ任せられる。
  • 全部自動……削除も送信も素通り。戻れない操作が、確認なしで走る。ここは使いません。この入口は、前の記事の「鍵」で、最初から閉じておけます。

私は、上から三つ目まで進めて、そこで止めています。

私の、実際の分担

参考までに、いまの私の分担を書いておきます。

  • 自動……ファイルの読み書き、保存、決まったフォルダの中の作業
  • 人間が確認……削除などの戻れない操作、外部への送信・公開、新しい種類の操作の初回

抽象的な物差しも、実物の運用例が一つあると、真似しやすくなります。

速さより、底

自動化は、たしかに速い。でも、速さを求めて進めるほど、「戻せない操作だけは人間に残す」という一線が効いてきます。

この線を、指示書の中に文章で書いておく。そうすれば、便利さを取りにいっても、いちばん下は抜けません。

早見表を、1枚にしました

この記事に出てきた「モード」5つの違いを、初心者向けの早見表1枚にまとめました。どれを選べばいいか迷ったときに開く場所として、どうぞ。

読んでいて、詰まったときは

分からない言葉が出てきたら

AIの用語 早見表
意味だけでなく、いつごろ・どんな場面で出てきた言葉なのかも書いてあります。

図で見たいときは

最初から順に読むなら

はじめての方へ——AIと仕事をする、最初の一歩
連載54回を、読む順に案内しています。

もっと細かい手順は

note の実践版
同じ内容を、費用・つまずき・実際の頼み文言まで入れて書き直したものです。

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この記事を書いた人

プログラミングのできない60代の初心者として、AIを仕事の相棒にするまでにやったことを、うまくいったこともつまずいたことも隠さず書いています。

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