AIに毎回、同じ前提を渡す一枚(CLAUDE.mdという司令塔)

AIの記憶は消える、と道具の記事で書きました。

会話を閉じれば、こちらのことを忘れる。では、毎回ゼロから説明し直すのか。そうならないための一枚が、司令塔のファイルです。

この回は、1分のアニメにもしています。先に見ると、話の形がつかめます。

私はこれを「CLAUDE.md」という名前にしています。「クロード・エムディー」と読んでいます。

名前の後ろの「.md」は、ファイルの種類を表す印です。難しいものではありません。メモ帳でそのまま開ける、ただの文章ファイルだと思ってください。特別なソフトは要りません。

この名前で母艦のフォルダのいちばん上に置いておくと、私の使っているClaude Codeという道具では、AIが仕事を始めるとき、毎回いちばん最初に、自動でこれを読んでくれます。(チャット版では、この「自動で読む」は効きません。)

目次

何を書くか

難しいことは書きません。人に仕事を頼むときに、最初に伝えておきたいことを、そのまま書きます。

  • 話し方……日本語で、敬語で。難しい専門用語は使わずに。
  • 確認の塩梅……細かく聞かず、やって見せて。間違っていたら直す。
  • やってはいけないこと……頼んだこと以外は勝手に触らない。削除の前は必ず確認。わからないことは推測で埋めず「わからない」と言う。
  • フォルダの意味……どこに何が入っているか。迷ったらどこを見るか。

自動の記事で「文章で約束を書く」と書いたのは、この一枚のことです。

初日の一枚(私の例)

最初から立派なものは要りません。たとえば、初日はこれくらいで十分です。

・日本語で、やさしく話してください。
・細かく確認せず、やって見せてください。間違っていたら直します。
・頼んだことだけ変更し、関係ない所は触らないでください。
・削除など戻せない操作の前は、必ず確認してください。
・わからないことは、推測せず「わからない」と言ってください。

これは正解ではなく、私の一例です。この一枚も、AIに頼んで作ってもらえます。「私の約束ごとを、CLAUDE.mdにまとめて」でいい。

これがあると、何が変わるか

一枚あるだけで、毎回の説明が要らなくなります。

「いつもの話し方で」「いつもの約束で」を、こちらが言わなくても、AIが先に読んでいる。それだけで、会話の入り口がずいぶん軽くなりました。

もう一つ、大きいことがあります。AIが新しくなっても、仕事が続くことです。相棒が入れ替わっても、司令塔の一枚を読めば、同じ前提から始められます。人に引き継ぐときと、同じ考え方です。

育て方

使いながら、「あ、これも毎回言っているな」と気づいたことを、一つずつ足していく。私の司令塔も、そうやって少しずつ厚くなってきました。

お願いと、鍵と、この一枚

最後に、これまでの記事とのつながりを一つ。

鍵をかける記事で、「お願い(口約束)」と「鍵(システムの設定)」は違う、と書きました。この司令塔の一枚は、「お願い」のほうです。お願いはこの一枚に、鍵は設定ファイルに。同じ「AIに読ませる文章」でも、役割が違います。

これは、難しい設定ファイルではありません。人に宛てた、約束の手紙のようなものです。だから、書き方に正解はありません。自分が相棒に、最初に何を伝えておきたいか。それを素直に書いた一枚が、いちばんよく効きました。

読んでいて、詰まったときは

分からない言葉が出てきたら

AIの用語 早見表
意味だけでなく、いつごろ・どんな場面で出てきた言葉なのかも書いてあります。

図で見たいときは

最初から順に読むなら

はじめての方へ——AIと仕事をする、最初の一歩
連載54回を、読む順に案内しています。

もっと細かい手順は

note の実践版
同じ内容を、費用・つまずき・実際の頼み文言まで入れて書き直したものです。

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この記事を書いた人

プログラミングのできない60代の初心者として、AIを仕事の相棒にするまでにやったことを、うまくいったこともつまずいたことも隠さず書いています。

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