これは、読むだけで大丈夫な回です。ドローンの話をしますが、中身は「型を作ると、仕事はどう変わるか」の話なので、ドローンを飛ばさない方にも当てはまります。
飛行計画は、書類仕事の山
検品の記事で書いた、ドローンの仕組みづくりの一日。その中で作った型の一つが、これです。
ドローンを新しい場所で飛ばすには、飛ぶ前の調べ物が山ほどあります。空の法律(航空法)で飛べる空域か。その場所の管理者は誰で、どこに連絡するのか。国立公園なら環境省、村のビーチなら村役場、揉めないためには警察や観光協会にも一報——毎回、白紙から調べていました。
私が言うのは、3つだけ
作った型は、こうです。私が言うのは3つだけ。
どこで(ロケ地)・何のために(営利か非営利か)・どの機体で。
すると、AIが決まった形の「第一稿」を書き起こします。冒頭に結論(空の法律はクリアか・最大の関門は何か・何が揃えば飛べるか)。続けて、空域のチェック、連絡すべき相手の一覧、当日の運用まで。この手順は、自分だけの呼び出しボタンの記事で書いた形で、AIに焼き込んであります。
その場で、実演した
型は、仕様を議論して作りませんでした。その場で1本、本物を作って、それを型にしました。
題材は、沖縄・座間味島の古座間味ビーチ。「ロケ地=古座間味ビーチ、非営利、機体はいつもの中型機」と3つ入れると、AIが第一稿を書き起こしました。
- 結論:空の法律はほぼクリア。最大の関門は「場所」——国立公園なので環境省への事前連絡が実質必須。海水浴客が多く、人の上を飛ばさない工夫が要る。
- 人の上を避ける案:早朝の人が少ない時間帯、補助者の配置、遊泳区域を避けた経路。
- 連絡先の候補:環境省の現地事務室、村役場、観光協会、所轄の警察——電話番号の候補まで調べて、一覧にしてありました。
白紙から考える、という工程が、消えました。そして、この実演がそのまま「記入例の第1号」として保存されました。型と実例を同じ日に作ると、型と実例が最初からズレません。
ただし、電話の前まで
ここに、大事な線が一本あります。
AIが調べた連絡先や判断は、すべて「候補」です。第一稿には、一つずつ「※要・電話確認」の印が付いています。窓口は変わるし、現地には現地の事情がある。最終の確定は、人間の電話です。 AIの下書きを、そのまま信じて現地に行ってはいけません。
そして、正直に書いておきます。この座間味の計画は、まだ実施していません。電話も、これからです。できたのは「電話の前まで」——でも、そこまでが一番重かったのです。
型は、次の誰かのために
3つ言うだけ、の裏には、型があります。
型は一度作れば、次の場所でも、次の年でも、同じ形で第一稿が出てきます。使うのが未来の自分でも、いつか仕組みごと人に渡すときでも。楽になるのは今日で、効いてくるのはこの先です。
