これは、読むだけで大丈夫な回です。
好きな曲を思い浮かべてみてください。サビに入る直前、低い音がふっと消えたり、「シュー」と音が高まったりして、サビで一気に広がる。そんな「ため」の数秒があります。
今日は、その数秒をAIで作るなら、どう頼むのがいいかを試した話です。
2つのやり方を比べた
曲づくりに使っているのは、文章で注文すると曲を作ってくれるElevenLabs(イレブンラボ)です。そこへの指示を書くのは、Claude Codeに任せています。
作曲の講座を参考に、Claude Codeが2つのやり方を並べて試しました。
1. 曲を作る時点で、「こもった音からだんだん開く」「低い音を抜く」「だんだん高まる効果音を入れる」と、指示の中に書いておく
2. できあがった曲に、あとから、その数秒だけ手を加える
1は新しく短い曲を作って、2は手元の歌の曲の一部を使ったので、比べた曲そのものは別々です。
言葉だけでは、秒が合わなかった
1のやり方で作った曲を、Claude Codeが区切りごとに測ると、指示に書いたのと違う結果が並びました。
こもった音から開くはずの所は、反対に、さらにこもっていました。低い音は、少し減っただけ。高まる効果音らしき部分は入っていたものの、始まる位置が指示よりも後ろにずれていました。
「何秒目から、どれだけ」という細かい注文は、この1曲では通りませんでした。
あとから足すと、ねらった数秒で動いた
2のやり方では、Claude Codeがまず、サビの始まる瞬間を探しました。低い音の大きさを細かく区切って測ると、その曲にはサビの直前で低音がぐっと落ちる所があり、そこから位置が分かりました。
そのうえで、出だしの数秒はこもった音から明るく開き、サビ手前の数秒だけ低音を抜き、効果音を重ねて、この2つはサビの頭でぴたりと戻す。測ると、3つのどれも、決めた秒を外していませんでした。こちらは、新しく曲を作らないので、費用もかかりません。
途中で一度、重ねた効果音が小さすぎて、曲に完全に隠れてしまったこともあります。Claude Codeが、効果音の大きさを曲のその場の大きさに合わせて決めるように直してから、うまくいきました。
耳で決めたのは、私
測った結果がそろうと、Claude Codeから、手を加える前と、低音抜きと効果音を入れた後の2つを、耳で確かめてほしいと声がかかりました。並べて聞いて、いいと思います、と伝えています。
ただ、「こもった音から開く」加工のほうは、まだ耳では聞いていません。試したのも、それぞれ1曲ずつです。言葉の書き方しだいで、作る時点でうまくいく可能性も残っています。
曲の土台は言葉で、細部はあとで
今回の試しで見えてきた分け方は、こうです。曲の雰囲気や組み立てといった土台は、作るときに言葉で伝える。何秒目にどうするかという細部は、できた曲にあとから足す。
この分け方は、Claude Codeが音楽の仕上げの決めごととして書き残しています。いつ言葉で頼み、いつあとから足すか。次の曲では、書き残された線から選べます。
【note実践版へ】
この回のnote版では、試した3つの「ため」の測定結果の表、実際に指示に書いた英語の言葉、効果音が曲に埋もれた原因、手元でまねできる頼み方を、くわしく書いています。
noteで読む:「Claude Code × ElevenLabs(音楽作成AI) サビ前の盛り上げを言葉で頼んだら、逆になった——曲の「つなぎ」は作ってから足す」
